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惑星観測所の記録

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劇場版『空の境界』テレビ放送版 第八話「殺人考察(前)Ⅱ」 




さわやかな笑顔を見せてくれるなぁ、毎日ずっと張り込みとか素直にスゴイよ黒桐君(何




今回は『殺人考察(前)』の後半部分。
「君が好きだから、信じ続けていたいんだ」
今回の話はホント、この黒桐君の一言が全てを物語っているような気がしましたねー。
式を訪ねに両儀家を訪れたその帰り道で地面にひたひたと流れゆく真っ赤な鮮血、首のない人体から吹き出す赤い赤い物体、そしてその赤い物体を顔や和服にこびりつけながらニヤリと不気味な笑みを浮かべる式…
あんな姿を見たら、普通は誰だって「こいつはやばい、関わってはいけない」と本能的に直感して関係を絶とうとするはずです。
だって、人間は極論的には誰だって自分自身がかわいいから。
その人と関わる事によって自分自身に危害が及んでしまう可能性が十分にあり得るのなら、どうしてその人と交わりを持とうとするのでしょうか。
だからこそ、血しぶきの舞う竹林の中で佇みこちらに不気味な微笑みを見せてきた式の姿を見て吐き気をもよおすほどだったのにもかかわらず、それでも式に対する姿勢を変えず「君はあんな事が出来るような子じゃない」と信じ続けようとする黒桐君は素直にスゴイと思う。
普通かそうでないかと言われれば、あのような姿勢を取り続けられる黒桐君もきっと「普通じゃない」部類に入るんでしょうね。
でも、世間一般から考えて「普通じゃない」としても、黒桐君は式の事が好き。
好きだからこそ信じ続けられるし、信じ続けていきたい。
「恋は人を盲目にさせる」とはよく言われている言葉ですが、黒桐君の式に対するそれは、もう「恋」と呼べる部類のものを優に超えてるんじゃないかなと感じさせるほどのものでしたよ。
多分、黒桐君の式に対するそれは「恋」なんかじゃなく、「愛情」なんだと思います。
軽い気持ちというか表面的な「相手を好きだと想う気持ち」では、普通に考えたらどう考えても式が殺人を犯してるとしか思えない状況で「彼女は人殺しなんかしてない」と信じる事など出来ないんじゃないかな。
本当に式が好きだからこそ、「彼女はやってない」って信じられると思うんです。
そういう、誰かが誰かを強く想う気持ちって、ステキだなぁと思わずにはいられませんね(´ω`)

対する式は、黒桐君の変わらない態度を知って徹底的に無視を決め込み黒桐君を自分から遠ざけ突き放そうとしている模様。
今回のラストでは、短刀(?)を片手に式が黒桐君に襲い掛かるシーンもありました。
そして、織が黒桐君に言った「俺はお前を殺したい」という言葉…
今まで織が黒桐君に見せていた態度とその言葉を発した時の表情を見ても、考えるまでもなく字面通りの意味ではない事は分かります。
多分、式には人を殺したい気持ち、殺人衝動というものが胸の内に積もり積もってるんでしょうね。
それを織が肩代わりしてたって事なんだろうな、きっと。
だからこのままではいつか黒桐君を殺してしまうかもしれなくって、でもおそらく黒桐君は殺したくないと考えている。
だから何度も警告したり無視を決め込んだりして、自分の元から離れさせようと躍起になっていたんだろうね。
その結果は……まぁ、言わずもがなでしたが(ぁ
殺したいけど殺したくない。そんな気持ちは味わった事もないけど、多分きっと、おそらくとっても辛いんだろうなぁ。


それで、次回からは『殺人考察(後)』なんだそうです。
残り話数は全てこの章に注がれるのかな?
おそらく、今回織が黒桐君が襲った後からどうして式が通り魔に襲われ長い長い間昏睡状態となり入院する事になってしまったかが描かれるんでしょうね。
気付けば、残り1ヶ月ぐらいか……あと少しですが、1話1話じっくりねっとり観ていきたいものですね。



次回「殺人考察(後)Ⅰ」




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2013/08/25 Sun. 16:12  edit

Category: .2013年の作品 劇場版「空の境界」テレビ放送版【終】

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コメント

ぶっちゃけ黒桐くんは作中でもトップクラスに「普通じゃない」です。
誰に対しても「普通」に接することができるのは、逆に尋常じゃありませんからね、良くも悪くも。
今回の式はもちろん、浅上藤乃にしても、いくら同情すべき境遇にあると知ったとはいえ、視線だけで人を無残に殺害することが可能で、しかも実際に(殺された側の自業自得の部分が大きいとはいえ)何人も殺害している相手と話し合いをようなど、式や橙子に止められるまでもなく普通なら躊躇しますね。(結果論だけで言うなら、藤乃は黒桐くん」に惚れてるので、それがベストな解決法でしたけど)

式の家を監視してたのも、彼女が犯人であることを疑ったからではなく、式の無実を証明するためです。
あれだけ決定的な場面を目撃しても、揺るぎなく式を信じているというのは、やはり「普通ではない」のでしょうね。
そこまで式を信じる根拠は、「好きだから」以外に、「式が殺人の痛みを知っているから」というのがあります。
式は、織が殺人衝動を覚えるたびに「彼」を自分の中に圧し殺してきました。 自分で自分を殺し続けてきた、被害者であり、加害者でもあるから、それがどれだけ哀しいかも知っていると。
だから信じた。傷だらけの式と織を。 いつも怪我をしそうで危うかった、ただの一度も本心を語ることのできなかった哀しい君を(原作本分より)

殺人現場で微笑んでいたのは織の方です。 あの2人は基本的に記憶を共有していて、主導権は式にあります。 だからあの場を黒桐くんに見られたことを式の方も自覚してるわけです。
ただ、連続殺人事件が起こってから、式と織の間にズレが生じ、織の記憶の一部を共有できなくなりました。 だから式自身、自分が殺人鬼である可能性を疑っていました

さすらいの名無 #- | URL | 2013/08/29 23:28 | edit

>さすらいの名無さん

こんにちはー。

…うん、確かに言われてみれば、黒桐君って明らかに「普通」じゃないですよねぇ。
たとえそれがどんな相手であれ、今までの話のように実際に何人も人殺しをしてきたであろう人物でも
その人と話し合い、その人の事を信じ理解しようとする姿勢は間違いなく「普通」ではないですね。
表面的に見ればそれは「善い人」であり「聖人君子」とも言えるかもしれないけど、黒桐君のような人もある意味化け物というか、常軌を逸した存在なのかもしれませんね(´ω`)
やっぱり、「普通」の人間だったら血を吹き出して倒れてる人がいてそのすぐ近くで血をべっとりつけてる人がいたら、その人が犯人だと信じて疑わないでしょうから…w

殺害現場で微笑んでいたのは織の方なのですね、ふむふむ。
織自身が黒桐君に言っていたように、ああいう汚れ仕事というか殺人衝動は全て織の方が請け負ってるわけだから
実際に行動するのも織で件の連続殺人事件に関しても例外ではないって事なんでしょうかね。
…あーでも、式が織の記憶の一部を共有できなくなったって事は実際に織がそれをしたかどうかは分からないわけか…
そんでもって、その式は今はもういないわけだから、真相は闇の中…?
後編部分で何かしら明かされるかどうかは分かりませんけど、もし明かされるのなら是非とも事実を知りたいところですねー。


ではではー。

Plutor #Oj.PUqxM | URL | 2013/09/01 17:40 | edit

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