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惑星観測所の記録

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劇場版『空の境界』テレビ放送版 第十二話「殺人考察(後)Ⅳ」 




あかん……あかん、この回想シーン的予告は黒桐君が死んじまってるやつや…(何




今回は式が埠頭のとある倉庫内で再び白純先輩と激突する話。
倉庫の中にギッシリぎょーさんの大麻草。
し、白純先輩ガチやん!ガチの売人やん!と思ったのも束の間、まさしく獣のごとき俊敏性を見せつけながら白純先輩が現れ式と第2ラウンドを始めましたね!
白純先輩をあと一歩のところで、というか仰向けに倒れる白純先輩の上に乗りいつでも殺せる状態にまで追い込んだのに、結局白純先輩を殺せなかった式。
殺そうとしたその瞬間に式の脳裏には黒桐君の姿が思い浮かんできて、彼の「(もし誰かを殺したら)許さないからな!」という一言が式の心にくっきりと焼き付いていて……それで、式は白純先輩を殺す事が出来なかったんですね。
それどころか、白純先輩に逆襲され両手を手錠で繋がれ身動きが取れない状態にさせられ、何らかの薬を投与されて意識が朦朧としている状態で……あぁ、もうこの先は言いたくありません(何
とりあえず……あの、とりあえず、白純先輩の式を涎でベットベトにさせちゃう凄まじく汚らしい変態プレイはどうにかならなかったのでしょうかw
正直なところ、「え!?そんなに涎が出てくるとかどんだけ興奮してんの!?」って思ってましたw
胸のところも、オチチを噛み噛みしてるんじゃなくて唾液を染み込ませてるんだもんなぁ……顔中まで涎でベットリさせて、新手の変態プレイとしか思えませんでした(ぁ
アレですかね、得物を仕留めた後に自分の唾液で溶かしてからゆっくり捕食する肉食動物がいるって話をどこかで聞いた事あるような気がしますが、白純先輩があんな事をしてたのは、つまるところそういう事なんでしょうか…w


「あいつがいたから私は弱くなった」
そう自分を評する式。
その「弱くなった」というのは、確かに式の言う通りなのかもしれませんが……うーむ、上手く言えないのだけど、なんというかそういう「弱さ」が出てくるってのは必ずしもいけない事ではない気がするんですよね。
式の言う「強い人」ってのは多分「1人で何でも出来てしまう人」って事なわけで、そりゃあ確かに1人で何でも出来て孤高に生きられたらそれはそれでスゴイ事なんでしょうけど、人間って誰だって1人で生きてはいけないんですわ。
みんなそれぞれ別の弱さを持っていて、他の誰かと時には手を取り合いながら生きていくのが人間というもの。
そういう「弱さ」が式に表れるようになったという事は、つまりは式が人間らしくなったんじゃないかなという気がしまして…
そんなわけで、弱くなった事が悪い事じゃないというかむしろいい事なんじゃないかなぁ……と、感じるのです。

あと、式は「あいつには識の事を覚えていて欲しい。今も私は、識の見る夢だから」なんて事も言っておられましたね(´ω`)
という事は、式が識の男性口調を真似ているのは黒桐君に識がいた事を忘れないでいて欲しいから…?
殺人衝動しか持っていなかった(?)識が黒桐幹也という人物に出会った事で初めて異なった感情が芽生えたという事。
それが式を不安定にさせてしまい黒桐君と殺そうとするけど、やっぱり殺す事は出来ず、それならば自分が死ぬしかない……そう考え道路に身投げして豪快に車に跳ね飛ばされたのが、式が昏睡状態で病院に送られた真相みたいですね。
識がその式の身代わりとなって彼女の中から姿を消したというのは何とも説明しがたい気持ちにさせてくれますが、黒桐君を殺すのではなく自らが死ぬ選択をした式は祖父の教えがあったが故にそうしたみたい?
幼い式に祖父が死に際に「人は一生に一度しか人を殺せない」という事について語ってくれてましたけど、誰か1人でも人を殺すと人は人間らしい死を迎える事が出来ないって考えに基づいてるみたいですね。
誰か人を殺せば、その人は人を殺した事で自責の念に駆られ一生苦しめられる事になる……という事でしょうか。
誰も人を殺さず一生を過ごし、そのまま死を迎える(=自分自身を殺す)事で初めて人は人らしく死ねるって事なのね。
深い……奥が深いなぁ、月並みの表現しかできない自分が情けないですけど、深いお考えでございました。


その後の白純先輩と式を追い掛け遅れてやって来た黒桐君とのやり取りもまた印象的でした。
あの大麻は荒谷宗蓮から授かったもので繰り返し投与する事で理性を破壊する事の出来る代物なんだそうで、アレを使って白純先輩は自分の仲間を増やそうとしてたみたい。
見込みのありそうな奴に関しては自分の血を混ぜた特別製、例のブラッドチップを服用させていたようなんですが、結局身体が耐え切れなくなり誰1人として仲間に出来た者はいなかったご様子。
白純先輩はその大麻10回分に相当する量を黒桐君に飲ませるわけなんですけど、ブラッドチップは無理矢理飲ませるんじゃなくて、あくまでも黒桐君が自らの意志で「こっち側」に来させるようにしたかったみたいなんですよねー。
白純先輩の力だったら無理矢理んでも飲ませられるのに、それをしなかったというのはやっぱり、白純先輩が黒桐君の事を一目置いた存在として見てたからなんだろうね。
それに、もっと言えば黒桐君がそっち側にいるから式がこっち側に来れないって考えてるんなら、そんな回りくどい事しなくても黒桐君を殺してしまえば済む事なんですよね。
白純先輩もその事は自覚してて、それでも殺すより自分の仲間にする方を選択しようとしてたって事は、つまりそういう事なんだろうなぁとw
この2人、本来なら良き先輩後輩の関係になれただろうになぁ……悲しき運命ですよね。

「あなたは式が抱く苦しみを全く持っていない。人を殺して、その罪を自分のものとも認められない。ただ逃げて、殺人者にも殺人鬼にもなれない逃亡者。それがあなたの正体」
黒桐君にそこまで言われて、ついに暴力的な本能が姿を現し白純先輩は黒桐君の右目を切りつけてしまって…
ここまで来ると、もう本当にどうしようもないんでしょうね。
黒桐君はおそらくあのやられ方では死なない……と思いますが、果たしてどうなのでしょうか。
次回で最終回……かな?予告で式がどうして黒桐君に謝ったのかも気になりますねー。



次回「殺人考察(後)Ⅴ」




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2013/09/22 Sun. 18:21  edit

Category: .2013年の作品 劇場版「空の境界」テレビ放送版【終】

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コメント

4年前での式は織がいたから孤独を感じることがなく、また織を通じて人間が綺麗なだけの存在でないことを幼い頃から理解してたので他人との関わりを抱けていました。
そんな式の前に現れた黒桐くんは、式たちから見れば「平凡な幸福の結晶」であり、同時に自分の異常性を浮き彫りにしてしまう存在でした。
白純先輩の連続殺人事件が、さらに式たちを不安定にしました。
白純先輩も、式の夜の散歩コースにわざと死体を残していくなどの挑発を繰り返していましたからね。

織は自分がいる限り式が黒桐くんと共に生きられないことを悟っていたんですね。
だから黒桐くんと共に生きる夢を式に託して自分は消える運命を選んだんです。

白純先輩が、黒桐くんに自分の意思でブラットチップを飲ませようとしたのは、起源覚醒には相手の同意が必要だからですが、黒桐くんを殺さずに「こちら側」に引き込もうとしたのは、やはり黒桐くんに特別な感情があったからでしょうね。
ちなみにブラットチップで起源覚醒者を作れるというのは先輩の思い込みでしかないです。

黒桐くんに関して、少なくとも白純粋先輩は殺ってしまったと思い込んでいます。
アニメではカットされましたが、原作では黒桐くんを手にかけた後の先輩の心理が描かれています。
以下本文参照

「ごめん……こんなつもりは、なかったんだ」
ボクは、泣いていた。
たとえばあの時。 白純里緒が学校を辞めるとき、誰もが心の底でボクをバカにしていた。 高校を中退するなんて、何を考えてるんだって嘲りを浮かべていた。 けど、黒桐幹也だけは違った。 彼は本心から頑張ってと言ってくれた。
あの時の喜びは、今も白純里緒の中に残っている。 でも、それをくれた本人は死んでしまった。 ボクが殺してしまった。
……わかっていたのに。 人間は些細なことで死んでしまうって、白純里緒はそれを回避する運が絶望的に悪いって、初めて人を殺した時からハッキリしてたのに……
でも、悪いのはボクじゃない。
「……どうして俺に逆らったんだ、黒桐。 お前はいつだって俺の味方だったじゃないか。 お前はいつだって俺をわかってくれたじゃないか。 
だから、お前だけは、俺に逆らっちゃいけなかったのに……!」
……黒桐の言うとおりだと、ボクは納得する。
ボクはこの期に及んでも、自分の罪を受け止めることができずに逃げ出してしまう弱虫なんだ。
白純里緒なんて存在がまだ残っていたのは、黒桐幹也がいたからだと思う。
ボクは、黒桐幹也の前でだけ、白純里緒に戻れたのだ。
それも、もういない。 ボクは消える。 昔、ボクの半分を占めていた人物と共に。
ごめん、黒桐。 ボクは弱虫だから耐えられないんだ。 キミが信じてくれたボクは、ここで消える。

だが大丈夫だ。 俺は生きていける。
まだ白純里緒には、両儀式が残っている。 昔、恋い焦がれた女。 誰よりも特別に思えた存在。 白純里緒の後の半分を占めていた人物。
黒桐幹也を殺したといえば、間違いなく彼女はこちら側に戻ってくれるだろう。
彼女が戻ってくれるなら、俺と同じ殺人鬼になってくれるなら、俺はずっと安心していられる。
……ああ、そうだ。 黒桐幹也なんかいらない。 俺に必要なのは友達じゃなくて仲間だ。 殺人鬼という人種は自分だけじゃないと安心したいんだ。

さすらいの名無 #- | URL | 2013/09/25 09:11 | edit

>さすらいの名無さん

こんばんはー。


>ちなみにブラットチップで起源覚醒者を作れるというのは先輩の思い込みでしかないです

これ、白純先輩のただの思い込みだったんですねw
てっきりその通りだと思ってたんですが、これが単なる思い込みとなると彼が今までやってきた薬物を与えて仲間を作ろう作戦はただイタズラに死人を増やしてただけという事に…w
初めから白純先輩には同情の欠片もかけてないのでアレですが、これはこれで何ともやり切れない気分になりますねー。

アニメではカットされたらしい原作の描写をざっと読んでみましたが、白純先輩が自らの理性を保つために黒桐君はなくてはならない存在だったようですな(´ω`)
正確には式も、ですけど、どちらかと言えばウェート的には黒桐君の方が大きそうなイメージ。
黒桐君をやってしまった(?)事をひどく後悔してそうですが、「まだ式がいるから」と必死に逃げ道を探していそうな雰囲気で……この状況で式に再び式に突き放されたらどうなってしまうのか、楽しみにして最新話を観たいと思います(´∇`)


ではではー。

Plutor #Oj.PUqxM | URL | 2013/09/29 21:10 | edit

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ぺろぺろキャンディー | 2014/12/26 19:19

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